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完全に見た目で購入。中国カイザーナイフ社のドーミン。

質感高いマイカルタバージョン。N690鋼の3.5インチブレード。ベアリングを装備したナイフは初導入なので過大評価かもしれないがその軽快さがライナーロックの印象を更新させた。要するに手遊びが楽しい。




まずは筆者の開閉遊びの動画。※ナイフ遊びはボッチ遊びです。他人には不快な行為となるので必ずボッチで遊びましょう。

百聞は一見に如かずではないが、ダラダラ記事を書いても動画一つの情報量には敵わない。悲しいかなブロガーの泣き所である。


カイザー KIV4516N5 ドーミン ライナーロック ブラックマイカルタ 折り畳みナイフ,Kizer Domin Micarta Black
カイザー KIV4516N5 ドーミン ライナーロック ブラックマイカルタ 折り畳みナイフ,Kizer Domin Micarta Black

購入は楽天のヤマヒデさん。まだ在庫はあるみたい。価格帯はスパイダルコのデリカ並み。ドーミンはアメリカで59ドルというので日本ではちょっとお高め。

ちなみに中国のKIZER公式ショップに翻訳で問い合わせてみたら日本にへも発送してくれるとの事だった。しかしまぁナイフの個人輸入は通関とか敷居が高くなりつつあるので国内で買えるならそれにこしたことはない。カイザーナイフは四国のシェフィールドさんが色んなモデルを販売している。


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Kizer Knives は人気のWE KNIFE に次ぐ中国のハイスペックブランド

双方とも高品質で技術力が高いわりにコスパが良くアメリカで人気が高い。カイザーの人気モデルは結構多いが不思議とDominはあんまり注目されてないみたい。個人的にはワンサイズ小さいDomin Miniも気になる。



片手で開けれない問題(最初だけ)

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購入後まもなく分解したのはお初のボールベアリングの確認ではない。その理由は?

最初ワンハンドオープンがどうしても出来なく不良品と思ったから。実際そうではなかったが。

当初親指でびくともしなかった。海外の動画を何回も見直したが皆んな簡単にハラ弾きで開けてるのでこれはおかしいと。この時はまだ「ツメ開け」の発見に辿り着けず

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不良品でないのはすぐ分かったが筆者がやった対策は、

折りたたみ時の開き止めロック。構造はホールに半球が嵌まり込む仕組みだがここから脱出しやすいようダイヤモンドヤスリでホールのフチを削ってみた。さらにライナースプリングのテンションを弱くなるように曲げて調整。たぶん何言ってるか分からないと思うが筆者が分かってるからそれでいい。

というか結論的にそんな作業は不要。実際これで少し改善したけど要するに何百回、何千回と開閉してるとブレードのアタリがついて最終的にハラ弾きができるようになる。


最初はツメ開け。アタリがついたらハラ弾き。

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左がツメ開け。右がハラ弾き。似てるようで全然違う。

最終目標はハラ弾き。でも購入時は硬くて出来ない。そこで筆者が発見したサムスタッドとハンドルの間にツメを潜り込ませ弾くツメ開け。うえの動画で最初にやってるやつだ。

ツメ開けならいくら硬くても大丈夫。少しツメがすり減るがこれを何度も繰り返す事で次第に初動が柔らかくなり実用的に親指ハラ弾きができる。という寸法だ。

いったい何を真剣に言ってるのだろうか筆者は。

動画撮影から1週間経った現在のドーミンはもうユルユルになってツメ開けする事もない。いまは快適に親指のハラ弾きメインで運用中。最初硬かったのが嘘のようだ。


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Dominは折り畳んでも紳士的デザインが映える。

これまで手にしたことのない直線美。カイザーの重鎮AZOさんのデザインだ。しらんけど。

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大きさはこんくらい。刃厚は3ミリ。

ブレード3.5インチ(約88mm)と野山で使うのはやや大きいが折り畳むと3インチ級のデリカサイズになるので用途として不足はない。ただ少し重い95グラム。

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ブレードはブラックのストーンウォッシュ仕上げ。

ビンテージ感高めでブラックマイカルタと相性よし。前述の分解で驚いたのはハンドル内部のフレームライナーもストーンウォッシュで仕上げてるところ。芸が細かい。


超軽快なライナーロック

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馴染みのレザーマンとダルコのアンビシャスもライナーロックだが・・

ボールベアリングを装備したカイザーのドーミンは全く別モノ。遠心力で飛び出したブレードは瞬時に弧を描き「シュコッ!」と奏でる。クローズ時には自らの重みで滑らかに閉まる。そのライナーロックらしからぬ軽快さには驚かされたものだ。


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むろん、ベアリング仕様にはデメリットもあるようだ

単純にホコリや砂の噛み込み、水にも弱い。そのため分解清掃などメンテナンスに時間をさく必要が少しある。海外のフォーラムで書かれてたが大手のベンチメイドやスパイダルコがベアリングを採用しない理由がこれ。現場でトラブルにあうリスクを避けてるのだという。


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割り箸フェザーもお手のもの

鋼材はオーストリアのボーラー社で開発されたステンレス鋼「N690」。筆者は詳しくないが日本のVG-10に似ててかなり高い耐食性(錆びにくい)を持っているとのこと。ナイフ界では実用性の高いミドルクラス鋼材って感じか。


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リンゴ食べるのも使いやすかった。じつはかなり優秀なナイフかもしれない。


大きさ比較

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スパイダルコの代表格と大きさ比較

全体のサイズ感はパラミリタリー2と同じくらい。デリカ4よりはだいぶ大きいが折りたたむと意外に同じくらいのサイズだ。

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ブレード形状はSRM(サンレンム)の9225とそっくり

9225は果物担当。鋼材はドーミンのN690とよく比較されるD2鋼。じつは9225が気に入りすぎて似た形状のドーミンに行き着いた。ブレード形状はそっくりだけどよく見るとドーミンの方が刃先が少し下がってて個人的に好み。


マイカルタハンドルに夢中

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最近このマイカルタが好きすぎて・・・

聞き馴染みのないマイカルタ。これは布や紙などを重ねて圧着した材料で高級ナイフによく採用される。なんとかいう会社が開発したものでアップルのiPhoneみたく固有の製品名なんだとか。

布製品のような優しい質感。ウェットになるほどグリップ感が増すのは酔うほど強くなる酔拳みたい。水や油を吸収しやすく使い手のクセに合わせ日々風合いが変化する。その愉しみはジーンズに近いかもだ。





ともあれナイフヲタはまだ続く・・・